「気高き王宮騎士団長の秘めやかな執愛」感想

「気高き王宮騎士団長の秘めやかな執愛」感想/ティアラ文庫
泉野ジュール著

 エモい。
 というか泉野さんは殿方の超絶深い愛情を書かせたらほんっと右に出るひといない…序盤の押し倒さんばかりの迫りっぷりももうしびれるんですけど、話が進んでからの葛藤と嫉妬バリバリ丸出しってるところもなんというか…なんというか…なんと表現したらいいのか……最高でした(語彙)。
 いやはやドラマチック。ぐいぐい読ませてくる話の展開と感情の乗せ方すごい好き。それと物悲しい雰囲気もぶっこんでくるのね。普通に泣くわこんなん、って思いながらラストまで進みました。もっかい繰り返しますが、ヒーローの若干壊れてる?って感じの、ヒロインへの執着がほんっとたまらんです。でもいろいろあって、一直線に愛を言えなくて悩みまくって、しかし諦めることもできなくて、その辺の苦悩がねえ!もうねえ!ヒロインの言動に一喜一憂っつーかほぼキレ?てたんですけどそこがいいんですよ!ヒロインには申し訳ないけど!いやヒロインもつっこんでましたけどなんでそんなふうにとるかな!?ってのがあって、でも読者的にはそのへんのこじれっぷりが楽しくて…ああああああ。ちょっとネタバレも入っちゃいますけど、このヒーローがいろいろあって、俺だけ幸せになるわけにはいかねえんだよおおおおお的な思い込みというか枷があってですね、それをぶっ壊して「屍を越えていけ!!!」って流れ、ほんんんんんんっっっっっっっっっっっと好きで!ドストライクでした。
 怒涛の展開にがっつり濃密なロマンスもバッチリ入ってて素敵でした。あと闘技場舞台なのもすごい新鮮でよかったです。楽しかった。

 だ、第一印象はそんなに良くなかったんですけど…気付いたら惚れてましたファーガス様……

情と責務と呵責の三角関係な一昨。

「執着ドクターの不埒な治療」感想

「執着ドクターの不埒な治療」感想/チュールキス文庫
青井千寿著

 今作は!眼鏡白衣!ヒーロー!ありがとうございます私の為に!(違う)
 男性恐怖症のヒロインが産科医師のヒーローと出会い仲良くなっていくロマンスなんですが。良い……アタイはこのヒーローとヒロインの思いが微妙にすれ違ってモダモダしてる展開が大好物で……よきかな……。序盤でヒーローがことあるごとに治療なんで、って言ってヒロインがあーやっぱりこのひとは私のことはそういう対象じゃないのねって落ち込む一方でヒーローの思いは!!!という。いやあもうねほんとこういうの大好物でおいしいですもぐもぐです。ということで誠実なんだけど内心ヒロインのこと執着しまくり惚れまくりヒーローだったんですけど、その執着の仕方もなんつうか爽やか。素敵なんです。で、諸事情で我慢したりもしてるんですけど、そんなヒーローにヒロイン煽る煽る。ヒロインかわええいいぞもっとやって!とニヨニヨしながら読んでたよね。ヒロインが眼鏡なしの姿は他では見せないでって言っててね、これがまたかわええししかも「え!眼鏡姿は我々も見せてもらえるんですか!ありがとうございます私の為に(絶対違う)」とお礼しながら拝読しておりました。
 後半の展開は、わたし豆腐メンタルなんでこの展開個人的に心臓ばくばくいわせながら読んでたんですが、トンネルを抜けると!そこは!楽園でした!ということで、最後読んでて幸せになれましたです。ありがとうございます。楽しかったです。
 私の好みなんですけど、青井さんの細かい設定が入ってる作風が毎回楽しみです。今回はハシビロコウとか。いやいや、かわいいじゃんハシビロコウ先生。
 そんでもって相変わらず硬質な文章でえっちい。さすがです。

求婚がど直球だった一作。

「このキスを忘れない」感想

「このキスを忘れない」感想/二見文庫
シャノン・マッケナ著

 シリーズの4作目でフラグ立ってからこの主人公になるのめっちゃ待ってた本当に待ってた。やっと読めたそして最高でした!!!
 思えば、現代物の海外ロマンス小説で、パラノーマルとまではいかないんだけど、ファンタジー要素含めてくる作風?に初めて出会ったのは多分リンダ・ハワードなんですけど、最終的にはシャノン・マッケナに完全に沼にはめられたという感があります。今ではこのちょっとファンタジー入ってるロマサスというジャンルにどハマりしており自分の作風にも影響が出ておる気がする。
 それはさておき、しょっぱなからやってくれる。ヒーロー、ヒロインと出会い、ヒロインの能力から過去がわかる?って流れにみせかけての濡れ場。美味しすぎる。なにその段階の踏ませ方。当然ヒロインの能力で話も進むよ?でもロマンスの方もがっつり美味しいところも食べさせてくれる。この上がったり下がったりの割合が上手いのね。さすがですよね。
 途中でヒーローがラスボス級のキャラと対峙する場面がありまして、あれ?展開早くね?こんなところで持ってきていいの?とか思ってた時期も私にもあったりしたんですけどね、そこもちゃんと伏線だったんね。ヒーローの過去との対面のさせ方がもう圧巻!ほんとドラマチック過ぎ。シャノン・マッケナはクライマックスの展開神ってるって毎作思ってるけど、今回はここが神シーンでしたね。しかしその後若干気まずいってのもものすごい容赦なくて好きなんですけど、その上重ねられて声出して笑っちゃったのはアレ、薔薇の花びらのエピソード。ヒーローかわいそうすぎて笑うしかないし、しかもしでかした本人の言もド正論?だしでとりあえず本に付箋貼っときました。
 ラストも安定、安定って表現もどうかと思うけど安定の手に汗握る展開からの素晴らしきフィナーレ。ヒロインの妹もいい味出してるぜ!
 次回作もド正論の彼がヒーローということで楽しみです!

兄弟姉妹っていいな、という一昨。

「男ふたりで12ヶ月ごはん」感想

「男ふたりで12ヶ月ごはん」感想/プランラン出版
椹野道流著

 ただひたすらにおいしいそう。テロ……テロです。飯テロ話です。買ったものだったり作ったものだったりいろいろなんですけど、おいしそうです。食べたくなるんです。タイトルでBL?とかちょっと思ってたりもしたんですけど、全然ノーマルの話でしかもメインはメシです。ジンギスカンたべたいいいいいいい!
 そんなんでごはんが主題の話にはなっておりますが、なかなか人間味というか人情味といういうか、人と人とのコミュニケーションみたいなところも楽しかったです。あと産みの苦しみも。でもほんときっかけって何になるかわからないし、いろいろチャンネル広げてインプットも楽しんだらいいよね、とほんわかした気持ちにもなりました。
 いやでも本当、ごはんを楽しむって大事ですよね。ちょっと見習って美味しいもの沢山食べようと思いました!

区分に迷ったのでロマンスにぶっこんでおりますが、主役二人の間のロマンスは無い! メシ×男二人セットなんだと思ってください。く、くるしい……。

関西ごはん最高やでえという一作。

「隣のイケメン社長はイチャ甘系 ~恋するベランダ~」感想

「隣のイケメン社長はイチャ甘系 ~恋するベランダ~」感想/ヴァニラ文庫ミエル
橘志摩著

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 甘いタイトルを100%真に受けてウハウハで読んでたら後半にごっついシリアスになってアワワワワてなるのはもうお約束。ノミの心臓なんでその辺はまあコイツのメンタル豆腐かよ!と思って頂ければ。
 で、タイトルの通りヒロインが隣のイケメン社長(=ヒーロー)に溺愛される話なんですけど、溺愛されてました。大人なヒーローがでかい包容力でヒロインをこれでもか!これでもか!と愛情を示しまくりなんですけど、いやしかしこれ上手いな~って思ったのが、いわゆるハイスペックヒーローなんですけど、すんごい現実的というか、地に足付いたリアル人間をしっかり描いておられるなあと。むろんロマンスとして甘い話を楽しむことも出来るのは大前提で、でもって、その甘やかしまくりヒーローのその長所である部分もきちんと冷静に、でもマイナス部分もあるんだよね、ってところを書かれておられ、その辺、ヒーローをきちんとした個人としてむしろ魅せらました。基本紳士なんですけどスイッチ入ったらおおおおおおおおおおお!てなる。意味わかんねえですか?読んだら分かります。
 あとヒロインも可愛かった。序盤の泣き言が最高に可愛かった。そんなヒロインをヒーローが好きになってるって設定が非常に美味しい。繰り返しますがかわいいヒロインを全力で愛していくヒーローが最高です。最高です。
 最後になりましたが無性に呑みたくなるんですけど、お酒。

舌が肥えてるヒーローの胃袋を掴んだヒロインが一番ハイスペックな一作。

「閣下、この恋はお仕事ですか?」感想

「閣下、この恋はお仕事ですか?」感想/アルファポリスレジーナブックス
文野さと著

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 タイトルは甘めなんですが内容はなかなかにシビア。いや中身もラブいロマンスなんですが、冒険活劇成分もなかなか割が多く取られていて、そっちも面白い。
 ヒロインが王家密偵で、某悪事を暴くため命令を受けてヒーローのニセ婚約者になるという設定。この時点で頬が緩む。美味しいよ……なんの接点も無かった男女がひょんなことから共同生活を始める設定美味しいよ……大好物だよ……。でもヒロインが庶民つーか土に根を下ろし春と共に豆植えて今後に備えよう!え?歌?腹膨れないじゃん!的な俄然現実派でしゅごい。設定上当たり前なんだけどヒーローのキラッキラした世界とか自分関係無いしまあそっちはそっちで、という達観振りがヒーローを戸惑わせてて好き。でもって某所でヒーロー自ら率先してヒロインを幻滅させててフイタ。なんだよ減点ヒーロー愛おしいな!
 ということで、ロマンス一本筋でなく、そもそもこういうヒストリカル系の話ではサスペンス要素入れるのが様式なのかも知れませぬが、密偵としてのヒロインの活躍がいい感じに爽快感出しておりましてよかったです。頑張る女子が有能なのってこれまた鉄板かも知れないですがそこがいいんですよ。未熟な女性がラストに成長してるのも好きですが、はなっから有能でキャリア女子の活躍をフウ~って憧れながら楽しめる設定も大好き。そしてそんな達観ヒロインの事が気になって気になって墓穴掘ってるヒーローが最高でな!!!この組み合わせはええぞ!二人のやりとりが小気味良くてよいそ!
 そんなヒロインの持ち前の強さと明るさが本作の内容を重すぎない軽すぎない絶妙な塩梅に仕上げてありましてさすがです。

超絶美形俺様ヒーローが達観ヒロインにだんだん堕ちて行く様が非常においしい一作。

「雪どけの朝」感想

「雪どけの朝」感想/ハーレクインセレクト
ペニー・ジョーダン著

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 わたくし揺るぎなくペニー・ジョーダン好きでここでよく好き好きなんでも好きって言っておりますが、考え過ぎかも知れないんですが時々ツイッターで「ペニー・ジョーダンのヒーローはどうも……」という呟きを読むにつけ『私の好き好き発言を参考に読まれて地雷踏まれた?』とか自意識過剰なことを考えておりまして、ここで一応ハッキリ申し上げておきますとペニー・ジョーダンのヒーローは割と高確率で外道だったりしてます。そこは判ってるんですでも面白いんですやめられない。
 そんなんですが、今作のヒーローはそこまで外道ではないと思われます……もう麻痺してるんで……多分って予防線張っちゃうんですけど……。いやかなり自信無い。
 名前で女の子だと思ってた相手が実はガッツリ全盛期の殿方(=ヒーロー)だっておぼこいヒロインがアワワワワワとなってる個人的に大好物な設定なんでまあ今作もヨッシャアアアアとガッツポーズで読んでましてまあ楽しかった。ベッドがひとつしか無え!って同衾かよー!王道だぜー!やっぱロマンスは王道を走ってこそなんだぜー!!!とノリノリで読んで最後までノリノリで楽しかったハアハア。
 というかやっぱりペニー・ジョーダンはヒーローヒロインの描写がうまい。艶かしい。直球で言うと素敵にエロい。ヒーローの形容で「雄のしなやかな優美さ」とか書かれてるの読んでアアアアアってなるわけですよ!なりませんか?なりますよね!!!なんとかその辺りのを絵で表現できれば!と常に思っておる訳ですが道のりは遠く。
 しかしペニー・ジョーダンヒロインの選ぶあて馬君はほぼ毎回マザコンでウケる。
 そしてくどく毎回言っておりますがヒーローのデレた瞬間が最高!てなります。

しかしながらヒロインのトラウマ?を鑑みるとあの当て馬選んだのもわかりみってなる一作。