「私の心臓と破綻した神のプログラムについて2」感想

「私の心臓と破綻した神のプログラムについて2 何度生まれ変わってもあなたに請いをせずにはいられない」感想/eロマンスロイヤル
クレイン著

 多分こちらを読んだ皆様、とくにショタおねを目当てで読まれた皆様は分かって下さると思うんですが、ヒーローがね、成長してヒロインと並んでもほぼ違和感がなくなるのが非常に嬉しい一方でね、あの声変わりもまだだった彼にはもう会えないのかと思うとちょっと寂しい。発想が完全におかん。

 ということで2ですが、おのれの感情が上がったり下がったりで感情ジェットコースターのような展開じゃった。すげえね。こちら最後まで読んで二度美味しい内容なんですが、しかし一週目でも十分背筋がいい感じにゾクゾクする。今回は1話目のまだゆるめだった流れと変わって、シリアスかつシビアなものになっておりますね。ヒーローの護衛さんの回想から開始ですが、いやあ、……いいっすね。ヒーロー真の覚醒から高笑いの場面、めっちゃ好きです。脳内でばあーっと再生されて鳥肌立てた。モノクロの画面に血が散るようなほどの鮮烈な感情の流れがねえ、さあっと冷静かつふつふつと描かれてまして、素晴らしいです。
 それからヒロインを取り巻く状況が一気に加速して集結して、こちらも泣いた。ガン泣きしました。バスでなくて家で読んで良かった。
 あああああこういうことになってたのか!と。推理小説とか読んでてもこいつ犯人やな、とか一切考えずにページめくる派なんで明かされて初めて「ええええれ!!?」と吃驚しましたが、そこからの流れはもう涙なしでは読めんかった……。しかもねえ、ヒロインの怒りも分かるんです、で、それをふまえ、なんつうか、切ない。わかる故にせつない。こういうときはやっぱりヒーローがハイスペだと読者がほっとするよね。ああ支えてくれる人がいるのねって。泣いた。あと私は、少なくともこの作品にて描かれた作者様の生死に対する価値観?思い?がすげえ素敵だと思いました。この辺りは人それぞれでしょうけど、今作のテーマにもなってるし、救われるよねえ、とも思ったりしました。
 とじんわりきてたのもつかの間で、最後の最後でまあヒーローのあの台詞ですわ……。しびれますな。回想ではあんなにテンパってたのに、ヒロインを精神でも物理でも支えられるくらい、大きくなったんね(ほろり)。

ヒロインが得られなかったものと得たものが描かれた一作。