「ギリシア名家の遺産」感想

「ギリシア名家の遺産」感想/ハーレクインセレクト
ジュリア・ジェイムズ著

 ジュリア・ジェイムズの「実はヒロインには重大な秘密があり」って構成が個人的にはツボにはまることが多くて、そのカタルシスが好きでよく読んでおりますが、でもって今作もそれがあって非常に楽しい内容なんです。が、ジュリア・ジェイムズは「ものっそい貧相な女子に見えたけど手を入れたら超絶美女に変身」て展開もよくやってて、まあ「華麗に変身」てジャンルがあるくらいなんでジュリア・ジェイムズに限らずよくあってかつ愛されてる設定なんですけど、何が笑えるって、ジュリア・ジェイムズのヒーローって、ほぼ毎回「あまりにも酷い外見なんでちょっと俺の財力で磨いてやろう→あ、でも手を入れても全然変わらんかったらどう慰めたらええのや→ヒロイン登場→あばばばばばばbなにめっさ美人うわあああああええええ(陥落)」というヒーローの上から目線手入れからの美人判明手のひら返しの振り幅がすごい。十三人の刺客の主役甥である島田新六郎と実写映画の荒川アンダー ザ ブリッジの星を演じた山田孝之ぐらいの振り幅。なんというか「ここときめくシーンですよ!」ってアピールかもしれないですけど申し訳ない毎回笑う。如実に笑う(イミフ)。
 いやーでも前述しましたがこちらの作家さんのヒロインの謎が明らかになってからのゴタゴタとか和解とかかなり私の趣味に合致するんで、今回も楽しかったです。あとこれは本当に個人の好みに左右されるとは思うんですけど、ラストの大岡越前的な展開も好き。辛いけど愛する人物の将来を思って…ってやつ。むろん愛する人のためにガツガツ最後まで足掻くのもアリだとは思うですよ。しかし今回のようなラストもヒロインの行動も私はかなり好きですな。

ほぼ他人の二人がわけあって一緒に暮らすスーパーターボ版な一作。

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